2022年1月21日金曜日

密陀絵 みつだえ


顔料を桐油で溶き、密陀僧(*1)と呼ばれる一酸化鉛を加えた油絵具で、漆面に絵・文様を描いたもの。

正倉院御物にはこの種の遺品が多く、平安時代以後も漆芸の一部にこの技法が利用されている。

色漆絵と異なり白色の発色が冴え、色数も多い。

*1 みつだそう




【お詫びと訂正】 2017年6月30日発行分の〈瑞穂流〉の中で、『 安政2年(*1)和歌山の大火にあい、すべてを失ったといわれる。一子相伝、ほかに教授もしないので埋もれたに近い』とありましたが、現在兵庫県明石市において、野村瑞穂氏が継がれておられるとのことです。 関係者の皆様方には大変ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした。お詫び申し上げ、訂正をさせていただきます。

2022年1月14日金曜日

伊東陶山 いとうとうざん


弘化3年-大正9年。

陶工。

京都に生まれ、名は幸右衛門。亀屋旭堂に陶法を学び、慶応3年祇園白川畔に開窯、朝日焼の復興や粟田焼の改良に努力した。

明治28年に陶山と改名、久邇宮家より陶翁の印を拝領、のち帝室技芸院に列した。

2022年1月7日金曜日

神号掛物 しんごうかけもの


神名を書き、祭祀の本尊として仰いだもの。

大神・明神ないし権現・菩薩などの号が神名に付せられている。

一神名を掲げるものだが、三社神号(*1)では伊勢皇大神を中尊、八幡大菩薩と春日大明神を脇侍として示している。

特に宸筆(*2)の神号掛物が珍重される。

*1 しんぴつ=天皇の自筆

2021年12月24日金曜日

重ね焼き かさねやき


量産を目的として碗や皿類を窯中に積み重ねて焼く窯積法。

この時、器体のくっつきを防ぐため、耐火性の物質を間に置いたり、見込の釉を掛け外すなどの方法がなされる。

高麗茶碗の見込や高台畳付に多く見られる目跡は、この焼成法によるものである。

2021年12月17日金曜日

破墨 はぼく


水墨画法の一つ。

中国唐代の画論に登場する王維(*1)の”破墨山水”という言葉が最初。

技法の実際については定説がない。

素地を残して物象を表現する画法とする説があるが、淡墨で要所をきめ、のちに濃墨を加えて仕上げる山水樹石表現の技法と解されている。


*1 おうい=中国唐代の詩人・画家

2021年12月10日金曜日

婆娑羅 ばさら


財力に任せて、華美な服装などで飾りたて奢侈(*1)を極めること。

南北朝時代の佐々木道誉などはその代表的な人物。

南北朝期の茶寄合に見られる唐物とよばれる舶来の名物道具を中心にして、規式や御飾りを重んずる傾向も、その風潮を顕現したものといえる。


*1 しゃし


2021年12月3日金曜日

後窯 のちがま


瀬戸茶入六種(古瀬戸・春慶・真中古・金華山・破風窯・後窯)の内の一つ。

桃山時代から江戸時代前期にかけて焼かれ、織部・新兵衛・宗伯など作者名のわかっているものをいう。

いずれも作者の作風がはっきりと表れた個性的な茶入が多い。