2010年7月30日金曜日

徳川治宝 とくがわはるとみ

(1771-1853)紀州徳川家第10代。

寛政元年55万5千石を襲封。

藩政の改革につとめる傍ら文学・芸術に大いに意を注ぐ。

茶の修道に励むとともに、当時の名工を招き偕楽園御庭焼(*1)・御庭織を製作させるなど、風流大名の名を上げた。


*1 かいらくえんおにわやき

2010年7月23日金曜日

茶経 ちゃきょう

最古の茶書。

中国唐代の文人、陸羽(*1)の著。

758年から761年の間に著述されたと推定される。

「茶は南方の嘉木なり」の文句にはじまる。

後世の日本でも評価が高く、江戸時代には何度かにわたって木版で印刷・出版された。

*1 りくう = (?〜 804年ごろ)

2010年7月16日金曜日

鳥の子紙 とりのこがみ

和紙の一種。

雁皮(*1)、楮(*2)に三椏(*3)を混ぜて漉いた良質の和紙。

淡黄色を帯び、卵の殻の色に似ているのでこの名がある。

鎌倉時代にはじまる。紙質は厚く、緻密で、光沢がある。

主産地は越前岡本(*4)で、これを伝えた摂津名塩(*5)も知られている。


*1 がんぴ
*2 こうぞ
*3 みつまた
*4 現在の福井県越前市
*5 現在の兵庫県西宮市

2010年7月9日金曜日

破れ虚堂 やれきどう

国宝。墨跡。 東京国立博物館蔵。

中国南宋時代末期の禅僧虚堂智愚(*1)が、日本から参禅した無象静照(*2)に与えたとされる法語。

寛永14年、京都の大文字屋で使用人八兵衛の手によって破られたことからこの名がある。

*1 きどうちぐう
*2 むしょうじょうしょう

2010年7月2日金曜日

古帛紗 こぶくさ

小帛紗ともいう、五寸角大の帛紗。

利休の妻、宗恩(*1)が現行の帛紗の寸法を考案したといわれ、それに対して古法で小さいというので「古帛紗」「小帛紗」といわれる。

流儀により、濃茶、茶箱などの点前に用いたり、器物拝見の際に使う。


*1 そうおん