2014年7月25日金曜日

鐘聞石 かねききいし



腰掛待合の役石の一つ。

正客石、連客石などとともに配石される。

亭主からの合図によって、待合の客が腰掛からこの石の上に立って鐘を聞くのでこの名がある。

正客石に近く一、二歩飛石によって連結されている。

伽藍石などが多く用いられる。



2014年7月18日金曜日

葡萄棚水指 ぶどうだなみずさし


古染付型物。

八角形で上部横斜めに棚組を描き、その間に葡萄の樹、葉、実を配置した図柄の水指。

竹水指や桜川水指と同じく、明末天啓年間ごろに景徳鎮に注文して作らせたものといわれる。

のちに京焼系の窯でも多くの写し物が作られた。


2014年7月11日金曜日

南蛮焼 なんばんやき


南方の異国で焼かれた陶器。

琉球・台湾・南中国・ベトナム・マレイあたりの粗陶の総称。

従って土にも精粗様々あり、発色も黒褐色から淡紅色まで多岐にわたる。

焼締の無釉陶であることだけが共通点である。

見立てで水指・花入・建水などに用いられる。


2014年7月4日金曜日

吸坂焼 すいさかやき


九谷古窯の一つで、吸坂古九谷と称すべきものがある。

一説に、寛永年間(*1)加賀藩主前田利常が瀬戸などから陶工を招き、吸坂村(*2)において茶器類を焼かせたのに始まる。

元禄初年の古九谷の廃絶以前または同時に絶えたと思われる。


*1 1624 – 1644

*2 加賀市吸坂町