2014年1月31日金曜日

雲龍釜 うんりゅうがま



茶湯釜の一種。

筒釜の胴回りに雲に乗って昇天する龍の図を陽鋳したもの。

辻与次郎作の利休好みのものがあるが道安・少庵・織部などにも好みの作があり、多少、釜の形、龍の図紋が異なる。

雲龍釜を懸けるために作られた雲龍風炉もある。



2014年1月24日金曜日

引出黒 ひきだしくろ


瀬戸・美濃地方に起こった黒色陶で、主に天正年間(*1)に焼かれたため「天正黒」とも呼ばれる。

釉薬が溶けている途中で窯内から引き出し、急冷させて黒色化したもの。

瀬戸黒・織部黒・黒織部などがこれで、ほとんどが茶碗に限られている。


*1 1573 - 1592

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2014年1月17日金曜日

引盃 ひきさかずき


懐石道具の一種で、客が一枚ずつ引くのでこの名がある。

銚子とともに盃台にのせて客数だけ持って出る。

古くは古田織部が椀の蓋で酒を飲んでいるのを見て、利休が好んだといわれる。

初期は黒塗で、後に朱塗となり、蒔絵・陶磁器などでも作られている。


2014年1月10日金曜日

千宗拙 せんのそうせつ


-慶安5(1652)

千宗旦の長男。

壺天(*1)・閑翁(*2)と号した。

加賀前田家の茶頭となったが、程なく辞したという。

父と不和となり家出し、家督はなかった。

本阿弥光悦の世話で野間玄琢(*3)方に身を寄せ、晩年は父との和解もなり、茶事を盛んにしている。


*1 こてん
*2 かんのう

*3 のまげんたく

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