2016年8月26日金曜日

赤織部 あかおりべ


慶長年間に美濃の元屋敷窯を中心に生産された織部焼の一種に対する俗称。

胎土に黄土を混ぜたり塗ったりしてから透明釉を掛けて焼造すると釉面が赤く焼き上がるが、その赤地の多い作品をさす。

近代になってからの呼称であると思われる。


2016年8月19日金曜日

明石焼 あかしやき


播磨明石一帯で造られた陶器の総称。

「明石」「明石湊」「明石浦」「明浦山」などの印銘を押した作品が知られる。

伊羅保釉や鉄釉、宋胡録(*1)写などのほか、古清水風な色絵陶器も造られている。

江戸中期から幕末・明治にかけ断続的に造られた。



*1 すんころく

2016年8月12日金曜日

掛香 かけこう


懸香とも書き、匂薬(*1)と総称される。

室内の臭気などを払うために、柱などに掛けておく香のこと。

火にたかずにそのままで香りが出る香材料が用いられる。

絹の袋などに入れて掛けられる。

訶梨勒(*2)・薬玉(*3)はその容器の形状からの名称。

*1 においぐすり
*2 かりろく
*3 くすだま

2016年8月5日金曜日

美濃伊賀 みのいが



17世紀前半に美濃地方の連房式登窯で製作された伊賀焼の様式を取り入れた茶陶類。

現在、花入・水指・茶碗が伝世しており、土肌を生かした器面に、部分的に灰釉や鉄釉が掛け流される。

用語の初出は昭和18年。

別に「伊賀織部」とよぶ場合もある。

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