2009年8月28日金曜日

洛中洛外図 らくちゅうらくがいず

京都の洛中(市街)、洛外(郊外)を描いた屏風絵図。

俯瞰(*1)構図で、雲霞(*2)により場面を分節した大画面屏風形式の大作が多い。

室町時代末期より盛んとなる。

美術史上の価値はもちろん、当時の風俗や建築を知る上でも重要な資料である。

*1 ふかん=高い所から見下ろした状態
*2 うんか=雲や霞の模様

2009年8月21日金曜日

馬越化生 まごしけしょう

明治の実業家。本名は恭平。

天保15年(1844)〜昭和8年(1933)。

備中国後月郡の医者の家に生まれ、三井物産の重役を経て、日本麦酒会社を経営し『ビール王』と称された。

茶湯を川上宗順に学び、茶道具の収集家としても知られる。

2009年8月14日金曜日

池田炭 いけだずみ

摂津国(現大阪府)の山中、一庫(*1)・国崎あたりで焼かれた櫟炭(*2)で、切炭としては最上。

産地に因み『一庫炭(*3)』、池田で集散したので『池田炭』と呼ばれる。

また、切り口の形容から『菊炭(*4)』とも呼ぶ。利休時代よりある有名な炭である。

*1 ひとくら
*2 くぬぎずみ
*3 ひとくらずみ
*4 きくずみ

2009年8月7日金曜日

鑑蔵印 かんぞういん

特に書画の収集家が鑑識収蔵の証として、その書画の本紙または表具の部分に捺す印章のこと。

中国では北宋の頃から盛んとなり、日本でも宋元画の渡来で、室町時代から盛んに行われた。

足利義満の天山・道有・善阿の瓢印などが有名。