2015年9月25日金曜日

嵯峨蒔絵 さがまきえ


京都嵯峨嵐山の春秋の風物を蒔絵の図柄としたもの。

枝垂桜・藤・松皮菱・桜に幔幕などが描かれている。

技法上、高台寺蒔絵と共通する時代形式を示している。

なお、角倉素庵(*1)の嵯峨本の下絵に手法が似ることから、素庵の創成という説もある。



*1 すみのくらそあん 1571 - 1632

2015年9月18日金曜日

金毛窟 きんもうくつ


横浜市三渓園内の月華殿に付属した一畳台目隅炉の茶室。

原三渓が大徳寺山門の金毛閣の高欄の架木を床柱に用いて造ったのでこの名がある。

点前座上を蒲天井、客座を化粧屋根裏とし、下座に方形の枡床を設け、三渓らしい茶風が感じられる。

2015年9月11日金曜日

盛阿弥 せいあみ


桃山時代の漆工。

利休の塗師。

京に住み秀吉から天下一の号を与えられた。

棗は盛阿弥棗と称され、厚手の木地に茶褐色に透ける漆を用い、器底に「盛」の針彫がある。

大棗・尻張棗など利休好みの正形とみられるものがある。

家は三代続いたと伝える。

2015年9月4日金曜日

銀葉 ぎんよう



香道具の一種。

香をのせてたく銀片。

香敷ともいう。

もとは銀であったが、中世からは五分角の雲母の四隅を切り落として、周囲に真鍮の縁を付けたものを使用する。

香炉の火の上に置き、香木が直接火に触れて早く燃焼するのを防ぐ。