2014年12月26日金曜日

鷹ヶ峰 たかがみね


元和元年(*1)、本阿弥光悦が徳川家康から拝領した京都北山鷹峰村の地。

ここへ光悦は一族、朋友、工人など五十五人を率いて移住した。

そこは本阿弥一族の法華信仰の場であると同時に、光悦を中心とした芸術活動の場でもあった。



*1 1615

2014年12月19日金曜日

春慶塗 しゅんけいぬり



飛騨・能代・角館・日光・粟野・木曾・吉野など各地に産する木地溜塗の一種。

色調や漆の厚みに違いはあるがいずれも素材の美しさと透き漆の澄み切った味わいを賞美する。

春慶塗の祖と言われている塗師に紹鴎・利休時代の堺春慶がいる。

2014年12月12日金曜日

おもあい


薄茶一服を分けあって飲むことをいう。

古くは吸茶(*1)といっていた。

濃茶は飲み回しが約束なので、こうは言わず、その初めは東陽坊長盛(*2)が薄茶の吸茶をした初めと伝えられている。

また、一つのものを二人で使ったり、拝見したりする場合にもいう。


*1 すいちゃ

*2 とうようぼうちょうせい = 1515-1598

2014年12月5日金曜日

砂高台 すなこうだい


高台畳付に砂粒が付着しているものをいう。

磁器焼成の際、くっつきを防ぐため匣鉢(*1)の中に砂を撒くが、その後の残ったもの。

重ね焼でも器物の間に砂を敷く場合がある。

明末期に輸出用に焼造された染付磁器に多く見られる。



*1 さや = 窯道具の一種で、焼成時に器物を保護するために用いる耐火性の高い容器。