2017年3月31日金曜日

小上げ こあげ



釣釜にて炭点前をする時、鎖とか自在の鉤(*1)を少し上げてから釜を鎖から外し上げる。

その最初に上げるのを小上げという。

釜を上げて炭点前に移る時に上げるのを大上げという。

利休形鎖なれば、小上げは三つほど、大上げは五つほどとなる。

*1 かぎ


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2017年3月24日金曜日

脇芦屋 わきあしや



筑前芦屋の影響を受けて作られた芦屋系の釜作地および釜のこと。

桃山時代にそれまで続いた芦屋釜が急速に衰え、工人が四散し各地の鋳物業を営む所に流れ、芦屋系統の釜作りを行った。

すなわち、博多・肥前・石見・越前・伊勢・伊予・播磨の七ヶ所である。



2017年3月17日金曜日

神農 しんのう


中国古代の帝王で、農業の始祖とされている。

農業の神であるばかりでなく、草木を試して医療を教え、五弦の琴をつくって楽師の神となり、さらに火の神、商業の神ともされた。

中国の聖賢の像として、孔子、孟子らとともに画題として多く描かれている。


2017年3月10日金曜日

真山水 しんさんすい


 真行草の三体の内、最も端正な筆法で描かれた山水画をいう。

すでに宋元画にこの三体の描き分けは見られるが、日本では室町時代の漢画派がこれを試みており、ことに雪舟(*1)はその描き分けに秀でていて、それぞれにいくつかの名作を残している。


*1 せっしゅう 室町時代に活躍した水墨画家・禅僧


2017年3月3日金曜日

揉紙 もみがみ


揉んで皺(*1)を立たせた和紙のこと。

縮緬紙(*2)ともいう。

女児の手遊びの紙人形の髪や、造花などに使われ、江戸時代に工夫され、金箔や銀箔その他で加工した装飾紙も作られた。

上質の和紙を使ったものは、現在も表装や書物の装丁用紙・見返しなどに用いられている。

*1 しぼ
*2 ちりめんがみ