茶入・茶碗・茶杓など茶器の銘を和歌から採ったもの。
和歌そのものを銘としたものもある。
古歌から採る場合が多いが、茶杓などで自作の歌を使うこともある。
特に小堀遠州は歌銘を好み、茶湯に文芸性を導入した。
中興名物の茶入が、その代表的な例である。
表具の一形式。
丸表具の左右に細縁を付したもの。
一般に薄い淡色の無地のものを用いる。
また同色のときは細金を入れる。
袋明朝とも称し、太縁のものは太明朝仕立という。
南画の表具によく行われ、中国明代に流行したところからの称と思われる。
画題。
心を一つに語り合える友の訪れの意であるが、その絵画的表現に、手近の菜園から収穫できる野菜類、つまり蕪や大根、茄子などを大きく描写する例がみられる。
このような蔬菜(*1)の料理こそ、心の通う友への接待法として表現された。
*1 そさい = 野菜、青もの
一会を催すに際して、亭主が第一に考慮するのが客組を作ることで、まず正客を定めて、その一座の連客が相互に懇ろであるかを配慮する。
目上の人を招く時は、正客に客組をまかせて、「何名様同道でお願いします」という場合もある。
江戸時代は幕藩体制により、藩ごとに自給経済の政策をとっていたが、とりわけ製紙の専売制が盛行し、信濃の上田藩は正徳元年(*1)に専売制を敷いた。
紙の種類としては小杉原・小半紙など庶民のための安価で粗末な紙である。
*1 1711年