2016年9月30日金曜日

柴手水 しばちょうず


修験道において水のない深山で手を清める場合、柴草をとってそれを揉み合わせて清めるところから称される。

茶湯で名物などを手にとって扱う時、主・客共に手を清める意味で両手を揉み合わせるのはこれを根源とすると『南方録』にある。

空手水(*1)ともいう。



*1 からちょうず

2016年9月23日金曜日

落雁 らくがん



餅米・小麦・大豆などの穀物を使用して、みじん粉・砂糖を混ぜ、打ち出した菓子。

中国の「軟落甘」から転化されたもので、初期は黒胡麻の散らした打ち物であったところから「田の面に落つる雁の様」と後水尾院に賜ったように伝わり、この銘が通常語となる。


2016年9月16日金曜日

端反椀 はたぞりわん


口縁が外に反った形の椀。

反椀とも称される。

椀に限らず鉢などの器物も口縁の反ったものを端反という。

遺例としては、平城宮跡から出土した外黒内朱漆塗の椀断片が古い。

茶道用としては、覚々斎宗左好潤塗(*1)の吸物椀以下各種がある。


*1 うるみぬり

2016年9月9日金曜日

会津焼 あいづやき


会津若松市の西南、岩代大沼郡本郷村で作られた陶磁器。

本郷焼ともよばれる。

正保4(*1)会津若松城主保科正之の援助で、美濃の陶工水野源左衛門成治が開窯し、茶陶をはじめ徳利や椀、皿、小鉢類など庶民的な日用雑器を多く焼成した。



*1 1647

2016年9月2日金曜日

角橋杭香合 かくはしくいこうごう


祥瑞型物香合の一。

四方筒形の姿から角橋杭の名称がある。

しかし角柱状のもの、撫四方のもの、また摘みの有無など作品によって形に違いがみられる。

型物香合番付では東の四段十一位。

橋杭の手には染付の丸橋杭香合もある。