2014年5月30日金曜日

袋茶 ふくろちゃ


茶壺に葉茶を茶詰めする際、濃茶に用いる上等のものを紙の茶袋に入れて壷中に納入するが、その袋入の茶をいう。

天正年間(*1)以前は一袋に葉茶二十匁(*2)を入れていたが、その後一袋に十匁入りに改められて、それを半袋(*3)と呼ぶようになった。


*1 1573-1592
*2 もんめ(1=3.75g

*3 はんたい


2014年5月23日金曜日

三友棚 さんゆうだな



棚物の一種。

明治初年、大徳寺の牧宗和尚が三千家の融和をはかり山内の松と竹材を提供。

表千家碌々斎が天板と地板を、裏千家又妙斎が柱を、武者小路千家一指斎がこぼれ梅蒔絵をそれぞれ好み三千家の合作になった。

四個作られ、三千家と大徳寺に納まる。



2014年5月16日金曜日

現川焼 うつつがわやき



諫早藩現川村(*1)の陶器。

元禄五年(1652)田中宗悦が開窯。

鉄分の多い茶褐色の器肌が特徴で、鉄釉や呉須で絵付けを施し、また刷毛目を用いて独特の趣を出し、瀟洒な作品を残したが約五十年ほどで廃窯となった。

茶碗・皿・向付・鉢などが主な作品。

2014年5月9日金曜日

小袖餅 こそでもち



熊本県宇土の銘菓。

小豆の晒しをもち米の皮で包んだ小粒の餅で、白色と薄紅色の餡二種類がある。

天正十四年(1586)宇土城主名和伯耆左衛門尉が、茶店でこの餅を食べ、餅代の代わりに小袖を切って茶屋の娘に渡したことからこの名がついたといわれる。