2011年1月28日金曜日

石黒况翁 いしぐろきょうおう

弘化二年(1845)ー昭和十六年(1941)。

医学者。男爵。

軍医総監、貴族院議員、枢密顧問官、日本赤十字社社長を歴任。

遠州流小堀宗本に師事、茶の湯を嗜み、明治・大正・昭和初期の茶道界の長老の一人であった。

2011年1月21日金曜日

茶の十徳 ちゃのじゅっとく

茶の効用を説いた十ヶ条。

明恵上人(*1)が、芦屋釜に十徳を鋳込んだという伝えがある。

諸仏加護、五臓調和、孝養父母、煩悩消除、寿命長遠、睡眠自除、息災延命、天神随身、諸天加護、臨終不乱の十項目。

なお、この十項目には種々の説もある。


*1みょうえしょうにん = (1173-1232)高山寺開創。

2011年1月14日金曜日

玳皮盞天目茶碗 たいひさんてんもくちゃわん

中国宋代に吉州窯で焼かれた天目茶碗を玳皮盞と称する。

黒褐色の鉄釉の上に黄色い斑文を浮かべる釉調が玳瑁(*1)の皮に似ているところから、この名がある。

鼈甲盞(*2)ともいう。碗の外側は斑文であるが、内側は花文・鳳凰文・木の葉文・文字文などの文様がある。

*1たいまい = 海亀の一種
*2べっこうさん

2011年1月7日金曜日

大服茶 おおぶくちゃ

新年の祝儀の茶で、「大福」とも書く。

大服とは元来、茶を多量に点てることを言うが、「服」が「福」に通じるところから祝儀の茶とされた。

近衛家煕(*1)の邸では、正月七日に嘉例の「大服ノ御茶湯」があったことが、槐記(*2)に残されている。

*1 このえいえひろ = 予楽院 (1667-1736) 摂家公卿。
*2 かいき = 近衛家煕の侍医 山科道安が、家煕の言行を収録したもの。