2022年9月30日金曜日

四愛 しあい


梅・蘭・蓮・菊の四種の植物をいう。

四君子を踏まえつつも、やや趣が異なり、梅は林和靖(*1)、蘭は黄山谷(*2)、蓮は周茂叔(*3)、菊は陶淵明(*4)と、それぞれが愛した植物に由来する。

文人画にみられる画題である。

*1 りんなせい
*2 こうさんこく
*3 しゅうもしゅく
*4 とうえんめい

2022年9月23日金曜日

日野椀 ひのわん


滋賀県蒲生郡(*1)日野で生産した椀。

蒲生氏の城下町であった天文年間(*2)に、塗師町・堅地町があり、漆器の生産が行われた。

蒲生氏の転封や宝暦六年(*3)の大火で、漆器生産が衰微したが、日野商人の活躍で日野椀の名は広く知られた。

*1 がもうぐん
*2 1532~1555
*3 1756

2022年9月16日金曜日

立て塩 たてじお


およそ塩一に対して水六を基準にした海水程度の塩辛さの塩水で、用途により加減する。

魚介類の下洗いに用いれば、旨味が逃げず余分な水分も吸わない。

野菜や果物の色止めや保存(漬物等)にも用いる。

立て塩に材料を漬けて、塩味を含ませる用途もある。

2022年9月9日金曜日

須坂焼 すざかやき


信濃国(現在の長野県)須坂の藩主 堀侯の御庭焼。

弘化2年(*1)初代 吉向治兵衛を招いて開窯する。

土はほとんど京都より運び、広く陶器・磁器・楽焼などを焼成。

なかでも糸巻香合、土瓶付焜炉(*2)などの妙作が伝わっている。


*1 1845
*2 こんろ

2022年9月2日金曜日

土の物 つちのもの


陶器を表す古い言葉。

『君台観左右帳記』に「土の物」とあり、天目類・葉茶壺(茶壺)・抹茶壺(茶入)がこの類に含められている。

また天文年間(*1)以後の茶会記にもこの言葉はみられるが、その多くは水指で、おそらく備前や信楽などの焼締陶と考えられる。


*1 1532~1555

2022年8月26日金曜日

根付 ねつけ


印籠・煙草入・巾着などを腰に提げるとき、提げ緒の端に付けて帯の間に挟み、ずり落ちるのを防ぐ用具。

古くは印籠と共に作られていたが、江戸時代中期以後、煙草入の流行にともない根付細工が盛んとなる。

素材は象牙・木彫・金属・漆器などがある。

2022年8月19日金曜日

手鑑 てかがみ


名筆の鑑賞や筆者の鑑定の便のために、経巻や歌書・消息などの巻子本や冊子本から、その一部を切り取って収集し帖に編集したもの。

手鑑の作成は桃山時代から江戸時代の全期間を通じて流行し、写経手鑑・色紙短冊手鑑・古文書手鑑など種別の手鑑も作られた。