箆彫り へらぼり

箆目ともいう。

器物に残ったへらの削り跡。

元々へらは成形用の道具で、本来その跡は残さないものであるが、桃山時代頃から景色として好むようになり装飾の一つとされた。

ことに桃山時代の花入・茶碗・水指には大胆なへら使いの施された作品が多い。

銀だれ ぎんだれ

茶臼(*1)の中で最上とされるものを銀だれ・金だれという。

石の肌に、前者は銀粉を、後者は金粉をちりばめたような光沢を有する。

金だれの方が少なく、より賞美される。

輝緑岩の中に白雲母が入ると銀色、黄鉄鉱が入ると金色の輝きが見られる。

*1 ちゃうす

唐破風 からはふ

破風の一種。

中央が起(*1)り、左右両端部が反っている破風。

その反曲点に茨(*2)と称する突起を付ける場合と付けない場合がある。

中央部に取り付けられた懸魚(*3)は、特に兎毛(*4)通しという。

厨子(*5)に多く用いられ、建築物では玄関・門などに設けられる。

*1 むく

*2 いばら

*3 げぎょ

*4 うのけ

*5 ずし