2019年8月30日金曜日

挿花 そうか



花法の一種。

立華の発達により、真・行・草の花法が説かれ、この草の花法が挿花の称を起こしたらしい。

東山時代から船の花入なども用いられ、自然の風を追う投入れ花が好まれたのに因む。

やがて茶席の数寄の花として工夫され、むしろ生花の称が普遍した。


2019年8月23日金曜日

煎り酒  いりざけ



なますの掛け汁に酒を用いる場合に、酒に火を通しておくと柔らかな味覚となる。

種を抜いた梅干しを琺瑯(*1)鍋か土鍋に入れて日本酒を加え、弱火で煮詰めて冷やし、裏ごししておく。

食塩・醤油・出汁・煮切味醂(*2)などにこれを加え煮立たせて味を調える。



*1 ほうろう
*2 みりん

2019年8月16日金曜日

張付壁 はりつけかべ



紙張りで周囲を細い縁で押さえた壁。

初期の茶室の壁は無地の白張付であったと伝えられるが、草庵茶室が現れると、張付壁は床の間だけになり、やがて土壁のみの茶室が一般的となった。

土壁の場合、腰回りのみに紙を張る腰張りは、張付壁の名残とも考えられる。