2019年12月27日金曜日

聚楽壁 じゅらくかべ



 日本壁の一。

京都聚楽付近で産出した聚楽土を用いて仕上げた壁。

茶席の土壁など和風建築の上塗仕上げとして重用され、俗に京壁とよばれる。

聚楽土に砂、微塵(*1)などを混ぜ、水で練って塗り上げる。

色調により黄聚楽、白聚楽、黒聚楽、本錆(*2)聚楽などがある。


*1 みじん
*2 ほんさび



2019年12月20日金曜日

桶茶 おけちゃ


 江戸末期から大正時代頃にかけての飲茶風俗。

直径・高さ20センチ位の桶に、番茶の煎じ汁に塩で味付けして、簡単な茶筅で攪拌し泡を点てて飲む。

日本各地に見られたようだが、特に山間の畦畔(*1)茶などで自家用の茶を作って飲むことのできる地方に多かった。



*1 けいはん = 水田に流入させた用水が外にもれないように、水田を囲んで作った盛土等の部分のこと。



2019年12月13日金曜日

薄墨紙 うすずみし



 宿紙(*1)ともいう。

平安時代の末頃より官営抄紙場の紙屋院で漉かれるようになった。

文字の書かれた反古(*2)を原料とするため、脱色が十分でないと色が薄黒い仕上がりとなるのでこう呼んだが、後世には特に墨汁などを加え、薄いグレーに染め上げるものも現れた。


*1 しゅくし
*2 ほご


2019年12月6日金曜日

折紙 おりがみ



紙を半折にして書いた文書をさす。

特に奉書・鳥の子・檀紙(*1)などを横長に二つに折り、公用の文書、目録、鑑定書などに用いる。

美術品に関する折紙の場合は、作品名・作者名・価値についての保証をする。

いわゆる「折紙つき」の称が起こることとなる。


*1 だんし