2017年10月27日金曜日

練上志野 ねりあげしの


志野焼の一種。

練込志野ともいう。

鉄分を多量に含み焼成後に黒もしくは赤く発色する土と、そうでない土とを練り合わせ、いわゆる墨流状斑状に胎土を発色させる。 

16世紀末期の茶碗と水指に実例がある。

練り上げの古い技法は中国陶磁に源流がある。






2017年10月20日金曜日

萩の餅 はぎのもち



江戸中期に栄えた餅加工品の一種で糯米(*1)と粳米(*2)とを合わせて蒸し、飯にしてすり鉢の中でする。

それを団子にして蒸し、小豆餡(*3)・大豆粉をまぶす。

これを「萩の餅」とか「おはぎ」などといい、萩の花の咲き乱れたさまに見立ててその銘が付けられた。

*1 もちごめ
*2 うるちまい
*3 あずきあん

2017年10月13日金曜日

陸奥紙 みちのくがみ



平安時代、陸奥国平泉を中心とした地域で漉かれた檀紙(*1)で、中央にても消息の料紙として用いられたことが文献に見られる。

精良上質の紙であったらしく『源氏物語』には「うるはしき陸奥紙」と記されている。

原料は楮(*2)の繊維である。


*1 だんし
*2 こうぞ

2017年10月6日金曜日

茶道秘伝 ちゃどうひでん




 一巻。

 織部が「伏飛州」の執心懇望により書き与えたもので、利休相伝の茶法に自身が若干加筆したといわれる全百十二箇条の条文から成っている。

 一般に『織部百ヶ条』として流布している茶法書と大略同内容である。