2013年8月30日金曜日

文房具飾 ぶんぼうぐかざり



広間の書院窓の前に置く机に文房具を飾ること。

硯・墨床・墨・硯屏・筆・筆架・水滴などに料紙を添えて置く。

硯・墨・筆・水滴のみを置く場合は略飾りという。

最近では略法として料紙・硯箱や、板文庫などを飾るのが多く行われている。


---

2013年8月23日金曜日

蔵帳 くらちょう



家蔵道具の目録。

道具帳、名物帳などとも称せられる。

小堀遠州伝来の遠州蔵帳、松花堂昭乗集蔵の八幡蔵帳、土屋相模守政直伝来の土屋蔵帳などがある。

それぞれに品質・法量および箱ないし付属品を注記するが、伝来や値段などを記したものもある。


---

2013年8月16日金曜日

漆皮 しっぴ


動物の皮で器物を作り、漆を塗ったもの。

飛鳥・奈良時代にすでにこの技法が用いられ、箱・鞘・沓など正倉院や法隆寺にその実例を多く見る。

製法は牛皮や猪皮を水に浸して柔らかくし、木型にはめて乾燥させ、整形したものを漆で固める。

2013年8月9日金曜日

闘茶 とうちゃ


鎌倉末期から室町時代に盛行した茶会の一種。

当時、最高級とされた京都郊外の「栂尾(*1)」の茶を本茶、それ以外を非茶と呼び、それを飲み分ける遊びとして始められた。

その後、次第に廃れるが、江戸時代中期に「茶カフキ」として七事式(*2)の一つに加えられる。

*1 とがのお

2013年8月2日金曜日

吉野太夫 よしのだゆう


慶長11-寛永20(*1)

京の遊郭を代表する名跡で、10代目までいたという。

普通吉野太夫といえば2代目を指す。

六条の七人衆の筆頭に挙げられ、茶道、華道、香道、連歌、囲碁などの諸芸に秀でていた。

京の豪商灰屋紹益(*2)に身請けされその妻となる。

*1 1606-1643

*2 はいやじょうえき