2013年3月29日金曜日

裏甲釜 うらこうがま


茶湯釜の一種。

元伯宗旦の好み。

裏合釜とも書く。

普通は天命作。

いり鍋をさかさまにし、底に穴をあけてこれを口とし、底をあとから取付けて釜に仕立てたもの。

『茶道筌蹄(*1)』には「折り返したるなり、それゆへ底に四つの鐶付あり」とある。


*1 さどうせんてい



2013年3月22日金曜日

絵巻 えまき



絵巻物ともいう。

絵画形式の一つで、横長の紙、もしくは絹を水平方向につないで長大な画面をつくり、情景や物語などを連続して表現したもの。

近代に至り、しばしば切断され、断簡が表装されて茶掛などに使われるようになった。


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2013年3月15日金曜日

喫茶養生記 きっさようじょうき


日本へ臨済宗を伝えた栄西が、喫茶の薬効を説いてこれをすすめた書。

茶書としてはわが国最古のもの。

上下二巻。

上巻は「茶は末代養生の仙薬、人倫年齢の妙術なり」にはじまり、茶の生理学的薬効を説く。


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2013年3月8日金曜日

茶酒論 ちゃしゅろん



中国、唐代の進士であった王敷の著述。

酒と茶を擬人法で討論させ、茶と酒がそれぞれの徳や害を述べあう。

最後に水が出てきて、酒も茶も兄弟のよしみを持たねばならないと仲裁し、めでたく納めるという内容。

短編ながら、日本の文芸にも少なからぬ影響を及ぼした。


2013年3月1日金曜日

売茶翁 ばいさおう



延宝3年ー宝暦13年(*1)。

煎茶道の始祖。

肥前国の武士の家に生まれ、11歳の時に出家。

33歳のころ、長崎で清人から煎茶法を学ぶ。

60歳の時、通仙亭を構えて煎茶による売茶活動に入る。

法名は月海で、還俗後は高遊外(*2)と改める。

『梅山種茶譜略』を著す。

*1 1675-1763
*2 こうゆうがい


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