2012年10月26日金曜日

奈良晒 ならさらし



麻布の生平(*1)を晒したもの。

利休時代から、茶巾には上等の白麻布の照布(*2)に代わりこれがもっぱら用いられた。

奈良晒は徳川家康が南都の沈滞を救うために保護産業とした。

その後、諸藩特に近江高宮、能登、越後などで生産された。

*1 きびら
*2 てりふ


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2012年10月19日金曜日

ふのやき ふのやき



小麦粉を主体とした和菓子。

小麦粉を水で溶いて鉄板に薄く延ばして焼き、片面に味噌などを塗り巻物状に成形したもの。

堺の船尾(ふの)で始めたのでその名があるともいう。

利休の茶会記「利休百会記」にもたびたびその名が見える。


2012年10月12日金曜日

天啓赤絵 てんけいあかえ



中国明代天啓年間(*1)頃に景徳鎮窯で焼造された赤絵磁器の総称。

 古染付の素地に緑、赤、黄で上絵付けが施されている。 

この頃の染付や赤絵類は簡素飄逸な絵付けのものが多く、その雅味が日本人の感覚にうけ数多くもたらされた。


*1 1621-27

2012年10月5日金曜日

沓形 くつがた


器の口辺を成形後に押さえ、日本古来の木沓(*1)を連想させる形。

一般的には玉縁の口造りで不規則な楕円形をなし、下部にくびれがある鉢や茶碗などをいう。

御所丸・織部・高取・志野などの沓茶碗や唐津の沓鉢などがその典型とされる。


*1 きぐつ