2012年6月29日金曜日

根津青山 ねづせいざん

万延元年〜昭和十五年(*1)。

名は嘉一郎。

甲州より出て実業界に入り、東武鉄道、東京地下鉄などの経営にあたり、鉄道王の異名を得た。

政界においても活躍し、富力をもって名物茶器や美術品を蒐集する。

根津美術館はその遺志によってできた。

*1 1860年-1940年

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2012年6月22日金曜日

お池の水 おいけのみず

名水の一つ。

京都室町御池の摂政関白藤原師実邸跡と伝える一画にある。

石垣で四壁を囲んだ深さ一丈余りの凹地の底に円形の井筒が苔むしている。

現存する名水跡のうちで最も形態を保っているものとされる。


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2012年6月15日金曜日

源氏香 げんじこう

組香の一つ。

後水尾天皇(*1)の頃の考案にかかり、五種の香を各五包ずつ計二十五包作り、任意五包ずつを順にたき、香の異同を聞いて、五十二種の組合せを五本の線で表した図形が源氏香の図である。

茶器類の文様としても多く採上げられる。


*1 ごみずのおてんのう = (1596-1680)


2012年6月8日金曜日

東陽坊長盛 とうようぼうちょうせい

永正十二年〜慶長三年(*1)。

浄土宗真如堂東陽坊の住職。

長次郎作黒茶碗「東陽坊」の所持者として広く知られている。

生涯侘び茶を提唱し、いつも伊賀(伊勢とも)天目茶碗一つで通したという。

その茶室「東陽坊」はのち建仁寺方丈裏に移された。


*1 1515年-1598年

2012年6月1日金曜日

大津絵 おおつえ

滋賀県大津市で江戸時代から東海道を往来する旅人相手に土産物・護符として売られていた民芸的な絵画。

寛永年間の頃には三尊仏や来迎図など民衆の持仏的なものであったが、次第に鬼の念仏・藤娘・瓢箪鯰など戯画的なものとなっていった。