2009年7月31日金曜日

一行物 いちぎょうもの

茶席での掛物の一種。

古くは「ひとくだりもの」とも称した。

禅語を竪あるいは横に一行に揮毫したもので、竪一行・横一行の別がある。

江戸時代にはいると、大徳寺派の禅僧の筆になる一行物が多く使用されるようになった。

2009年7月24日金曜日

四君子 しくんし

梅・竹・蘭・菊の四種のこと。

梅は寒中に美を養い他に先駆け花開く心意気、竹は不屈の忍耐力と常緑、蘭は清楚な姿と香、菊は気高い趣があり、君子のもつ高潔な資質と見なされ、中国元代より文人画の画題となる。

器物の文様にも採り上げられる。

2009年7月17日金曜日

逾好日記 ゆこうにっき

姫路侯 酒井宗雅(*1)による茶会記 三冊。

姫路城・江戸邸及び旅中の自会記である。

内容は懐石料理にまで及んでいる。

逾好の名は、酒井宗雅の江戸邸の茶室逾好庵からきている。

ちなみに酒井宗雅の弟は画家の酒井抱一(*2)である。

*1 さかいそうが
*2 さかいほういつ

2009年7月10日金曜日

西芳寺 さいほうじ

京都市右京区松尾に在る古刹。

臨済宗西芳寺派本山。

「苔寺」の名で世に知られている。

天平年中に行基(*1)が創建し、弘法大師(*2)の行道も知られる。

のち衰微したが、夢窓国師(*3)が再興した。西芳寺内、湘南亭(*4)に千少庵が隠居したという。

*1 ぎょうき
*2 こうぼうだいし
*3 むそうこくし
*4 しょうなんてい

2009年7月5日日曜日

狩野派 かのうは

足利将軍義政の東山山荘に参仕した狩野正信(*1)を元祖とし、将軍家絵師として発展、桃山から明治時代まで続いた画壇最大の流派。

正信の子の元信(*2)が唐絵を和風化し、それに大和絵の古法を加え、狩野派の典型を確立した。

*1 まさのぶ
*2 もとのぶ