2022年8月26日金曜日

根付 ねつけ


印籠・煙草入・巾着などを腰に提げるとき、提げ緒の端に付けて帯の間に挟み、ずり落ちるのを防ぐ用具。

古くは印籠と共に作られていたが、江戸時代中期以後、煙草入の流行にともない根付細工が盛んとなる。

素材は象牙・木彫・金属・漆器などがある。

2022年8月19日金曜日

手鑑 てかがみ


名筆の鑑賞や筆者の鑑定の便のために、経巻や歌書・消息などの巻子本や冊子本から、その一部を切り取って収集し帖に編集したもの。

手鑑の作成は桃山時代から江戸時代の全期間を通じて流行し、写経手鑑・色紙短冊手鑑・古文書手鑑など種別の手鑑も作られた。

2022年8月12日金曜日

遺偈 ゆいげ


禅院の用語。

死に臨んで、自らの一生を総括する、漢語の詩。

四字四句、または五字四句が基本。

辞世、絶筆ともいう。

真蹟の現存するものも多く、墨蹟として尊重される。

中国では無準師範(*1)、日本では円爾弁円(*2)のものなどがその典型。

*1 ぶじゅんしばん=(1177~1249)
*2 えんにべんねん=(1202~1280)

2022年8月5日金曜日

簾 すだれ


葭(*1)を揃えて麻糸で編み、上下に割竹を添えたもので、竹の皮付の方を外にして折釘に掛ける。

茶室の下地窓・連子窓・貴人口の外側に掛け、席中の採光の調節を図る。

小間には皮付の葭、広間には皮むきの葭を使う。

また絹の縁布の付いたものは御簾(*2)と称する。

*1 よし
*2 みす