2022年7月29日金曜日

台子七人衆 だいすしちにんしゅう


豊臣秀吉の許可により、千利休から台子の茶式を伝えられた七人をいう。

『貞要集』によれば、豊臣秀次・蒲生氏郷・細川三斎・木村常陸介・高山右近・瀬田掃部・芝山監物をさす。

織田有楽は利休から別室で極意を伝えられたとある。

2022年7月22日金曜日

本茶非茶 ほんちゃひちゃ


鎌倉時代から室町時代初期にかけ、京都栂尾(*1)に産する茶を本茶と称し、その他の地で栽培されたものを非茶といって区別した。

しかしながら、室町初期以降、栂尾の茶園は荒廃し代わって質の良くなった宇治の茶が本茶とされるようになった。

*1 とがのお

2022年7月15日金曜日

堅地塗 かたじぬり


漆工芸の下地塗の一法。

本堅地ともいう。

砥の粉または地粉を水に練り合わせ、それに生漆を加えてよく混ぜ合わせたものを器胎に塗る。

粗い粉末を混ぜたものを下に、細かい粉末のものを上に塗重ね、回数を重ねると丈夫な塗物ができる。


2022年7月8日金曜日

誰ヶ袖 たがそで


意匠の一つ。

桃山時代から江戸時代にかけて流行した婦人の豪華な衣装を衣桁(*1)・衝立に掛けた図。

屏風絵などに用いられた。

また、この袖の部分を文様・形状の意匠に採り入れた器物。

茶道具に誰ヶ袖文様の茶碗・水指・薄茶器、また、誰ヶ袖形香合などもある。

*1 いこう

2022年7月1日金曜日

東山流  ひがしやまりゅう


利休流という呼称に対して、能阿弥の流儀を想定したらしい。

流儀茶道の発生時代に利休流の称が生まれ、やがて千家流と称されるのに対し、東山文化の茶湯が東山流と称されるに至った。

因みに、堺流、続いて奈良流などという称はあえて異を立てたものと言える。