2015年7月31日金曜日

点心 てんじん



禅宗用語。

規定の食事以外の小食すなわち間食のこと。

また昼食以前に食する小食の意から転じて昼食をさす場合もある。

江戸時代になってこの言葉はあまり使われなくなったが、禅家と茶湯の懐石に今も名残をとどめている。

2015年7月24日金曜日

古曾部焼 こそべやき


摂津国島上郡古曾部村(*1)で焼成された陶磁器。

遠州七窯の一つにも数えられる。

開窯は桃山時代から江戸初期とみられるが詳細は不明。

その後寛政三年(*2)五十嵐四郎兵衛新平が京焼風な窯を築いて再興。

以後代々「古曾部」の印を用いて雅陶を制作。


*1 現、大阪府高槻市


*2 1791


2015年7月17日金曜日

澪標 みおつくし


澪とは水の緒の意味で、川や海の中で船の通行に適する底の深い水路をいう。

澪標はその澪の串のことであって、航行する船に水脈を知らせるために立てられた杭をさす。

現在の大阪市の市章は、それに由来して造形されている。

2015年7月10日金曜日

古市流 ふるいちりゅう



茶道流派の一つ。

利休相伝の真台子・極真盆点など古式の茶法を利休の女婿 円乗坊宗円から受けた古市宗庵を始祖とする。

宗庵は豊前小倉城主の細川忠利の茶頭となった。

後に忠利は熊本藩祖となったので、古市流は熊本地方に特に盛んになった。

2015年7月3日金曜日

松島茶壺 まつしまちゃつぼ


東山名物の葉茶壺。

瘤が多いので陸奥松島の景色になぞらえた銘。

永禄11(*1)信長の入京の際、今井宗久がいち早くこの松島茶壺と紹鴎茄子茶入を献じて忠誠を示したといわれる。

信長名物の第一号ともなったが、本能寺の変で焼失した。


*1 1568