2013年10月25日金曜日

鼠志野 ねずみしの

志野焼の一種。

素地に鉄分の多い泥漿(*1)を化粧掛けし、化粧土を掻き落として文様を表し、その上に長石釉をかけて焼き上げる。

焼き上がりはあたかも象嵌したように見える。

焼きの加減で鼠色や紫褐色となるが、どちらも鼠志野と称される。




*1 でいしょう

2013年10月18日金曜日

梅沢記念館 うめざわきねんかん



日本医事新報社の社長で、日本陶磁協会の初代理事長を務めた梅沢彦太郎氏収集の東洋古美術品を展観した美術館。

東京駿河台の日本医事新報社ビル四階に昭和43年に開館。

古瀬戸・古九谷・織部や中国・朝鮮の古陶磁を数多く展示。

2013年10月11日金曜日

宋胡録柿香合 すんころくかきこうごう



形物香合番付西方前頭六枚目。

タイ国の古都スワンカロークの産で、13世紀から16世紀にかけて焼造された。

形はマンゴスチンから採ったものと思われるが、日本ではこれを柿に見立てた。

同類に蔕(*1)のない合子形のものも数多く渡来している。

*1 へた



2013年10月4日金曜日

金剛金襴 こんごうきんらん


名物裂の一種。

豊臣秀吉が金剛太夫に与えた能衣装の裂と伝える。

白・黄・紺など八色の縦縞の地全面に、菱襷の中に菱を入れる入子菱を織り出したもの。

中国明代末期の製になると思われ、大名物「種村肩衝茶入」「槍の鞘茶入」の仕覆裂に用いられている。