2013年5月31日金曜日

若狭塗 わかさぬり


福井県若狭地方の特産の漆器。

 色漆を塗り重ねる途中で卵殻や貝殻の粉末を蒔付け、さらに色彩効果を強めるため金・銀・錫粉を蒔いたりして研ぐと、これらの粉が模様となって現れる。

塗箸が特に有名で、現在では国内生産塗箸の80%以上を占める。


2013年5月24日金曜日

千宗恩 せんのそうおん



?~慶長5年。

千利休の後妻で少庵の実母。

はじめ宮王三郎三入の妻で、死別後、利休と再婚。

少庵は、三入との間の子である。利休との間にも二子があるがいずれも早世した。

茶道具や茶事の工夫にもすぐれ、利休に種々献策したといわれる。


2013年5月17日金曜日

籠花入 かごはないれ



竹・籐(*1)・藤蔓などで編んだ花入の総称。

名品および古作は季節を問わず用いるが、軽快感からことに風炉の時季にふさわしい。

唐物籠と和物籠の二種に大別される。

置花入が多いが、掛花入や釣花入もある。

各家元や茶人の好みも数多い。

*1 とう


2013年5月10日金曜日

五爪龍 ごづめのりゅう



中国では、五爪の龍は天子の象徴として、一般の使用を禁じた。

それゆえ五爪龍の描かれた器物は官窯製として珍重されてきたが、実際には民窯でも五爪龍を焼いている。

なお、四本爪は貴族、三本爪は士族、二本爪は臣民を守護するとされている。


2013年5月3日金曜日

大津袋 おおつぶくろ



棗を濃茶に使用する場合、それに添う仕覆がない時に用いる袋。

紫縮緬(*1)の袷仕立て(*2)で、両方の耳がそのまま結び手となり、大小の棗に適応する寸法にできている。

利休の妻宗恩が、大津から京へ送る米袋にヒントを得て仕立てたものと伝えられる。

*1 むらさきちりめん
*2 あわせじたて