2020年7月3日金曜日

久世切 くぜぎれ

伝藤原伊経筆。

『万葉集』の仮名の歌を抄出した写本の切。

もとは巻物で料紙には丁子吹きを用いている。

筆跡はよく伸び、風韻に富む書風である。

伊経(*1)を筆者と伝えるが、書風と料紙の上から平安時代とおぼしく、書写は12世紀初頭であろう。




*1 これつね/いけい=?~安貞元年(1227)