2021年6月25日金曜日

引き渡し ひきわたし


 茶道の免許状が家元から出てこれを弟子に取り渡すことで、師匠がその許状の点前手続きをして弟子のために茶を点て、そのあとで家元からの許状を渡すのが約束となっている。


もっとも、正式には茶事をして引き渡すのが当然である。

2021年6月18日金曜日

還暦 かんれき

 

六十一歳をいう。


再び生まれ年と同じ干支(十干十二支)が巡ってくる時には、六十一歳になっている。


本卦還り(*1)ともいう。


華甲・華甲子というのは「華」の文字を「十」の字六個と「一」の字一個に見立てての称。


祝賀の茶会や茶事などが催される。

 


*1 ほんけがえり

2021年6月11日金曜日

姫松金襴 ひめまつきんらん

名物裂の一つ。


地は白、文様は蝶。


互の目に配された蝶文様の向きが、正逆交互ではなく、上段は正・逆・正・正・逆、下段は逆・正・逆・逆・正の順に置かれ、飛び交う蝶の様を生き生きと織り表している。


名称の由来は不明。


時代は明代中期以降のもの。




2021年6月4日金曜日

原三渓 はらさんけい


実業家・茶人(*1)


製糸貿易を経営して成功、横浜第一の財閥となる。


古美術品を愛好、その鑑識に長じ、蒐集につとめた。


横浜に三渓園を設け、「臨春閣」などを移築する。


茶道を嗜み、益田鈍翁、高橋箒庵、岡倉天心らと交友、大師会を主催する。

 


*1 明治元年-昭和14(1868-1939)