2008年5月30日金曜日

雲州蔵帳 うんしゅうくらちょう

出雲松江の大名茶人、松平不昧(*1)の道具帳。

安永から文化頃にかけて、天下の名器保護の目的で収集秘蔵し、嗣子の月潭(*2)に「子孫大切に致可き者也」と遺戒したもの。

不昧の在世・没後にも再三にわたって改修されている。

*1 まつだいらふまい =1751-1818
*2 げったん

2008年5月23日金曜日

枝炭 えだずみ

炭の一種。

躑躅(*1)・椿・樫などの枝を焼いたもので、石灰や胡粉(*2)で白く化粧してあり、白炭・化粧炭ともいう。

火移りが早く導火炭の役目をする。

白化粧しない枝炭を名残の茶などに用いることもある。

風炉用は5寸、炉用は6寸。

*1 つつじ
*2 ごふん

2008年5月16日金曜日

箱炭斗 はこすみとり

水屋用の炭斗で、勝手炭斗ともいう。

桑製で手付きの四方形。

席中の炉や風炉の火をつぎ足すために用いる。

道具炭、切炭、香溜を入れて、火箸を手前の手に添えて立て、釜鐶をかけ、他方に板釜敷をかけて羽箒をのせて持ち出す。

2008年5月9日金曜日

益田鈍翁 ますだどんおう

嘉永元年〜昭和13年(1848-1938)。

名は孝(*1)。三井物産社長。

佐渡奉行所役人の家に生まれ、維新後、三井財閥の形成に尽力するなど明治・大正の財界に重きをなした。

美術品、茶道具を収集、大師会・光悦会などの大茶会をしばしば催す。

*1 たかし

2008年5月2日金曜日

千家十職 せんけじゅっしょく

千家が指定した十家の茶道具職家の家系。

永楽家(土風炉師)、大西家(釜師)、奥村家(表具師)、黒田家(柄杓師)、駒沢家(指物師)、土田家(袋師)、中川家(飾師)、中村家(塗師)、飛来家(一閑張細工師)、楽家(茶碗師)の十家。