2017年8月18日金曜日

戸山焼 とやまやき



尾張徳川家江戸屋敷にあった陶窯。

外山焼・楽々園焼ともいう。

尾張家十二代斉荘は国元より加藤仁兵衛・加藤太兵衛・加藤唐三郎の三人を呼び、廃絶していた窯を再興、京都より樂了入を招き茶器を焼かせたりしたこともある。

市ヶ谷付近に窯があったといわれる。


2017年8月11日金曜日

釜敷 かましき


炉・風炉からおろした釜の下に敷く物。

古くは釜据・釜置ともいった。

素材は、組物・紙・竹・板。

組物には唐物と和物があり、材料は、籐(*1)・蓮茎(*2)・菅(*3)・紙縒(*4)・竹・竹皮・色糸など各種がある。

竹釜敷は、節を平たく切って穴は開けず、水屋用として用いる。



2017年8月4日金曜日

奥田木白 おくだもくはく



奈良赤膚焼の陶工。

本名は奥田武兵衛、屋号の柏屋にちなんで木白と号した。

名工として知られ、仁清・楽茶碗などの写を得意とし、特に能人形は有名である。

作品には「赤膚山」「木白」の印銘を押している。

 2代目も名工と評され、初代の印と同じ印を用いている。

2017年7月28日金曜日

竹節高台 たけのふしこうだい


高台の一種。

略して竹の節ともいう。

茶碗の高台が竹の節状になったのをいう。

高台の内を削り、外を削るうちに鉋(*1)が当たって竹の節形になる。

井戸茶碗の約束の一つになっているが、その他の朝鮮茶碗や唐津茶碗などの特色にもなっている。


*1 かんな

2017年7月21日金曜日

丸太舟花入 まるたぶねはないれ



宗旦好。 

利休は竹の花入を種々工夫して切ったが舟形はない。 

元伯宗旦が京都の西、嵯峨へ行った時、嵐山の麓を流れる大堰川(*1)に浮かぶ筏を見て、初めて切ったのがこの丸太舟と伝えられている。

 竹舟には蔓も鎖ではなく、感じの柔らかな藤蔓になっている。


*1 おおいがわ


2017年7月14日金曜日

間合紙 まにあいがみ



間似合紙とも書く。

広く長い形に漉いて、半間(*1)の間(*2)に合う紙という意味で、屏風や襖または畳の大きさに合うように漉いた鳥の子紙の一種。

古来、摂津国有馬郡塩瀬村や越前が名産地である。

大きさは品種によって多少異なる。


*1 はんげん

*2

2017年7月7日金曜日

泥絵 でいえ



漆器の面に金銀泥をもって絵を描いたもの。

漆が乾く寸前に水で溶いた金銀泥で文様を描き、その水分が蒸発すると泥はしっかり固着する。

正倉院宝物中にある金銀泥絵は泥を膠(*1)で溶いた普通の泥絵だが、この手法は尾形光琳の作品にだけ見られるものである。


*1 にかわ

2017年6月30日金曜日

瑞穂流 みずほりゅう



茶道流派の一つ。

紀州日高の城主 玉置権頭に始まるという。

この16(中興2)玉置一成の著に『茶道要鑑』がある。

 安政2(*1)和歌山の大火にあい、すべてを失ったといわれる。

一子相伝、ほかに教授もしないので埋もれたに近い。


2017年6月23日金曜日

義山 ぎやまん



義山は当て字。

ガラス製の器をいう。

ポルトガル語のダイヤモンドから点じた語で、彫刻を施したガラス製品をギヤマン彫りとよんだところから、19世紀以降ガラス製品一般をさすようになった。

水指や、向付・菓子鉢などの懐石用具に用いられる。

2017年6月16日金曜日

手柄 てがら



人から賞賛されるような技量や功績。

主として茶湯における趣向や道具組などで優れた働きをすることをさす。

室町後期から江戸初期まで、茶湯者や数寄者が先例にこだわらず茶湯をしていた時期には、茶湯における功績や実績がその人物の評価となった。

2017年6月9日金曜日

直書 じきがき



器物の箱蓋の表裏や側面、また、器物自体の表面や底裏、茶碗の高台際などに、墨あるいは漆で直接施した書付をいう。

これにより作者・制作地・銘・伝来の由緒などが判定できる。

器物の所有者・茶人・家元・宗匠などのものが最も尊ばれる。


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2017年6月2日金曜日

塩辛 しおから



魚類・貝類・烏賊・蟹などの肉・卵・腸などを部分別に塩漬けにした発酵食品。

古語では「なしもの」と表現された。

塩味を控え、酒や麹を併用するなどすると、一味違った食品になる。

今日の茶料理ではこちらを取り合わせられることが多い。

2017年5月26日金曜日

蛍手 ほたるで



白磁装飾法の一種。

白磁胎に細かい透し彫りを施して文様を表し内外総体に透明釉を掛けると、透しの部分がガラス質の透明釉で埋まり、蛍光を連想させる所からこの名が付いた。 

古くは12世紀のペルシャ陶器、中国では明代の磁器に蛍手の技法がみられる。




2017年5月19日金曜日

本焼 ほんやき



器物を焼成する上で、最も重要となる焼成段階のこと。

和物では素焼の後に施釉して本焼に入るが、中国物は生掛けのままで本焼を行う。

素地を焼き締めるとともに釉を溶着させるため高温で焼成され、この焼成が行われる窯は本窯とよばれる。

2017年5月12日金曜日

捻り返し ひねりかえし



茶入の口造りの名称。

茶入を轆轤(*1)で形成する時、甑(*2)の上端を外へ折り返すことによって出来、平返し・丸返し・口紐などがある。

茶入の容姿を見る上に重要なポイントとなっており、唐物茶入の捻り返しは総じて鋭く、端正である。

*1 ろくろ

*2 こしき = 筒状に高くなった口(くち)
 

2017年5月5日金曜日

総箱 そうばこ



由緒ある茶入や茶碗などは何重もの箱に納まり、替蓋や替袋の箱が付いている。

また、掛物・茶杓・添状・鑑定書・由来書などが添っていることも多い。

これらの散逸を防ぐため、全体を一つの大きな箱に入れて保存するが、その箱のことをいう。

2017年4月28日金曜日

掻合塗 かきあわせぬり



薄く一回だけ漆を塗って仕上げる塗り方。

木や紙などの器に漆が浸み込むのを防ぐため下地に柿渋を用いるため「柿合塗」と書くこともある。

また少量の漆を箆(*1)でしごいたのち、刷毛で掻き合わせるように塗るので「掻合塗」とも書く。


*1 へら


2017年4月21日金曜日

旅箪笥 たびだんす



利休居士が小田原の役に従軍した際、旅持ちの茶箪笥として創案し使用したといわれる棚物の一種。

形は大と小の二種あり、一つはこの利休形を基本とする大のものと、後年これを一回りほど小さくし、中の棚の位置や形を変えて作られたものとである。


2017年4月14日金曜日

清浄石 せいじょうせき



縁先手水鉢の一つで、鉢前の景石。 

覗き石とも。

鉢の右か左に、やや手前のほうに水汲み石と反対の位置に立てる自然石で、立石の意匠とする。

『築山庭造伝(*1)』後編巻中に、「清浄石は後脇に立て鉢前へ除きたる石なり」と説明している。



*1 ちくやまていぞうでん 18世紀中頃 北村援琴著

2017年4月7日金曜日

延段 のべだん


地表面より少し上げた敷石道のこと。

正方形・長方形・台形などの切石ばかりを幾何学模様に組み合わせたもの(切石敷)、切石と自然石とを用いたもの(寄石敷)、自然石ばかりのもの(玉石敷など)と、真・行・草の三体を表す形式がある。






2017年3月31日金曜日

小上げ こあげ



釣釜にて炭点前をする時、鎖とか自在の鉤(*1)を少し上げてから釜を鎖から外し上げる。

その最初に上げるのを小上げという。

釜を上げて炭点前に移る時に上げるのを大上げという。

利休形鎖なれば、小上げは三つほど、大上げは五つほどとなる。

*1 かぎ


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2017年3月24日金曜日

脇芦屋 わきあしや



筑前芦屋の影響を受けて作られた芦屋系の釜作地および釜のこと。

桃山時代にそれまで続いた芦屋釜が急速に衰え、工人が四散し各地の鋳物業を営む所に流れ、芦屋系統の釜作りを行った。

すなわち、博多・肥前・石見・越前・伊勢・伊予・播磨の七ヶ所である。



2017年3月17日金曜日

神農 しんのう


中国古代の帝王で、農業の始祖とされている。

農業の神であるばかりでなく、草木を試して医療を教え、五弦の琴をつくって楽師の神となり、さらに火の神、商業の神ともされた。

中国の聖賢の像として、孔子、孟子らとともに画題として多く描かれている。


2017年3月10日金曜日

真山水 しんさんすい


 真行草の三体の内、最も端正な筆法で描かれた山水画をいう。

すでに宋元画にこの三体の描き分けは見られるが、日本では室町時代の漢画派がこれを試みており、ことに雪舟(*1)はその描き分けに秀でていて、それぞれにいくつかの名作を残している。


*1 せっしゅう 室町時代に活躍した水墨画家・禅僧


2017年3月3日金曜日

揉紙 もみがみ


揉んで皺(*1)を立たせた和紙のこと。

縮緬紙(*2)ともいう。

女児の手遊びの紙人形の髪や、造花などに使われ、江戸時代に工夫され、金箔や銀箔その他で加工した装飾紙も作られた。

上質の和紙を使ったものは、現在も表装や書物の装丁用紙・見返しなどに用いられている。

*1 しぼ
*2 ちりめんがみ