2017年5月26日金曜日

蛍手 ほたるで



白磁装飾法の一種。

白磁胎に細かい透し彫りを施して文様を表し内外総体に透明釉を掛けると、透しの部分がガラス質の透明釉で埋まり、蛍光を連想させる所からこの名が付いた。 

古くは12世紀のペルシャ陶器、中国では明代の磁器に蛍手の技法がみられる。




2017年5月19日金曜日

本焼 ほんやき



器物を焼成する上で、最も重要となる焼成段階のこと。

和物では素焼の後に施釉して本焼に入るが、中国物は生掛けのままで本焼を行う。

素地を焼き締めるとともに釉を溶着させるため高温で焼成され、この焼成が行われる窯は本窯とよばれる。

2017年5月12日金曜日

捻り返し ひねりかえし



茶入の口造りの名称。

茶入を轆轤(*1)で形成する時、甑(*2)の上端を外へ折り返すことによって出来、平返し・丸返し・口紐などがある。

茶入の容姿を見る上に重要なポイントとなっており、唐物茶入の捻り返しは総じて鋭く、端正である。

*1 ろくろ

*2 こしき = 筒状に高くなった口(くち)
 

2017年5月5日金曜日

総箱 そうばこ



由緒ある茶入や茶碗などは何重もの箱に納まり、替蓋や替袋の箱が付いている。

また、掛物・茶杓・添状・鑑定書・由来書などが添っていることも多い。

これらの散逸を防ぐため、全体を一つの大きな箱に入れて保存するが、その箱のことをいう。

2017年4月28日金曜日

掻合塗 かきあわせぬり



薄く一回だけ漆を塗って仕上げる塗り方。

木や紙などの器に漆が浸み込むのを防ぐため下地に柿渋を用いるため「柿合塗」と書くこともある。

また少量の漆を箆(*1)でしごいたのち、刷毛で掻き合わせるように塗るので「掻合塗」とも書く。


*1 へら


2017年4月21日金曜日

旅箪笥 たびだんす



利休居士が小田原の役に従軍した際、旅持ちの茶箪笥として創案し使用したといわれる棚物の一種。

形は大と小の二種あり、一つはこの利休形を基本とする大のものと、後年これを一回りほど小さくし、中の棚の位置や形を変えて作られたものとである。


2017年4月14日金曜日

清浄石 せいじょうせき



縁先手水鉢の一つで、鉢前の景石。 

覗き石とも。

鉢の右か左に、やや手前のほうに水汲み石と反対の位置に立てる自然石で、立石の意匠とする。

『築山庭造伝(*1)』後編巻中に、「清浄石は後脇に立て鉢前へ除きたる石なり」と説明している。



*1 ちくやまていぞうでん 18世紀中頃 北村援琴著