2010年3月26日金曜日

編笠門 あみがさもん

門の一形式。

屋根が編笠状をなしているのでこの名があり、独特のわびた趣を見せている。

柿葺(*1)・檜皮葺(*2)の屋根が多く、露地の中門などに使われている。

官休庵の露地の中門、大徳寺孤篷庵(*3)の方丈前庭にある中門などがこれである。

*1 こけらぶき
*2 ひわだぶき
*3 だいとくじこほうあん

2010年3月19日金曜日

同朋衆 どうぼうしゅう

室町から江戸時代にかけ、将軍や大名に近侍し雑役や諸芸能を司った僧体で、多くが阿弥(*1)号を称した。

足利義政に仕え、唐物の管理、座敷飾り等を統括した能阿弥(*2)・芸阿弥(*3)・相阿弥(*4)の三代や、猿楽能の大成者の観阿弥(*5)・世阿弥(*6)父子などが同朋として活躍した。

*1 あみ
*2 のうあみ
*3 げいあみ
*4 そうあみ
*5 かんなみ
*6 ぜあみ

2010年3月12日金曜日

葦手絵 あしでえ

文字を絵画に採り入れたわが国特有の装飾美を示すもので、葦、岩石、流水、水鳥など水辺の景物に文字を隠すように絵画化したもの。

蒔絵などの工芸意匠の中に文字をデザイン化して散らしたものも葦手絵と呼ばれる。
平安時代から流行した。

2010年3月5日金曜日

呉器茶碗 ごきちゃわん

高麗茶碗の一種。
呉器とは、本来禅院で用いる塗椀のことをいうが、李朝時代に朝鮮でつくられたこの手の茶碗が、いかにもこの塗椀に似ているところからの名称。

高い撥形(*1)の高台で、見込が深く淡灰色の肌に赤い斑紋の出たものが多い。

*1 ばちがた