2022年5月27日金曜日

露地口 ろじぐち


露地の入口のこと。

茶湯はこの露地口を入る時から始まると利休は説いていた。

形式は一定しないが、露地の周囲を巡らした高塀に潜りをあけ引戸を立てるのが通例で、交潜り形式をとることも多い。

また露地門を構えることもある。

2022年5月20日金曜日

甫竹 ほちく


利休時代の茶杓師。

堺の人。

通称重右衛門。

もと絹商人だといわれる。慶首座(*1)に茶杓削りの技を学び、利休よりその秘伝を受けて茶杓師となり、古田織部の愛顧を受け、徳川秀忠にしばしば茶杓を献上したという。

子孫4代みな甫竹を称した。


*1 けいしゅそ = 桃山時代の禅僧。茶杓削りの名手。


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2022年5月13日金曜日

毛峰茶 もうほうちゃ


毛峰は中国黄山の峰の名で、毛峰茶は岩茶であり、雲霧茶(*1)である。

種類も多いが、固く締まり、茶湯はいくらか赤みを呈するが、青臭も苦みもなく、花香茶(*2)にする。

産地により茶色は違うが、黄山毛峰と銘された雲霧茶が絶品である。


*1 うんむちゃ=高度千メートル以上の高原茶
*2 ほうしゃんちゃ

2022年5月6日金曜日

紀州石 きしゅういし


石材の一種。

紀州青石ともいう。

和歌山県海草郡西脇野付近から沖の島付近へかけて採取される緑泥片岩である。

紀南海岸には天然の露頭が多い。

石質は軟弱で粗面である。

近畿地方の庭園に見る青石はここから運ばれたもので、室町時代以降の作庭に多く用いられている。