2009年1月30日金曜日

松屋会記 まつやかいき

奈良漆屋源三郎家の久政(*1)・久好(*2)・久重(*3)の三代にわたる茶会記。

整理編集者は久重だが、久重自筆本はすでに散逸している。

奈良衆の僧俗三十六人が参会した「北野大茶会」の記事などもあり、茶道史上貴重な資料となっている。

*1 ひさまさ
*2 ひさよし
*3 ひさしげ

2009年1月23日金曜日

高原焼 たかはらやき

大阪の陶器。

起源は正保年間(1644-8)頃、肥後国(熊本県)高原出身の高原藤兵衛によるとも、高原平三郎の開窯ともいわれる。

片桐石州に推挙されて、高原平兵衛が分かれて江戸に移り、将軍家御茶碗師として御用窯をはじめた。

2009年1月16日金曜日

控石 ひかえいし

露地の中で、主体となる石に添えてその石を補うための石、または景観を添える石をいう。

ほかに、よけ石・捨石・あしらい石などの名がある。

『茶道早合点』に「飛石、ふみ石の外にあるあしらいの石をいう」とある。

2009年1月9日金曜日

手焙 てあぶり

寒い炉の季節に、客のために席中や腰掛待合などに出しておく小形の火鉢。

『手炉(*1)』ともいう。

陶器製のものや風炉師の作になる瓦器、大きめの香炉を転用したもの、塗物に金属の落としを入れたものなどがある。

*1 しゅろ

2009年1月2日金曜日

雪峰 せっぽう

本阿弥光悦作の赤楽茶碗。

重要文化財。光悦七種の一つ。

銘は、白釉のなだれを峰に降り積む雪と見立てたもので、箱書も光悦自筆である。

三井家所持、のちに姫路侯酒井家に入った。

現在は畠山美術館の所蔵。